続・狼彼氏×天然彼女
「大声、出すなよ」
「あっ…ごめん」
再び『平気?』と俺を覗き込んできた。
つか、顔、近いんだけど…。
実紅、気付いてんの?
目を開けっ放しの実紅に、そっと触れるだけのキスをした。
唇が離れると、餌を欲しがる魚のように口をパクパクした。
「…っな、何すんのよっ」
「あ? キス?」
後ずさりしてく実紅。
「そうじゃなくてっ…」
「……つか、時間平気なの?」
ハッと気付いた実紅は、急いで上にキャミを着てダッシュで海へと向かった。
……1人にすんなよ。
自分で待ってるって言ったくせに
実紅を引き止めなかったことに後悔し出した俺って…
はぁ…。
もう考える気もしねぇよ。
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