続・狼彼氏×天然彼女
「ちょっ、待っ…」
あたしの“待って”と言う言葉はドアが開く事によって封じ込められた。
ドアが開くと
奥の方にシングルベッドがあってお姉さんらしき人が壁の方を向いて横たわっていた。
「姉貴、実紅来たよ」
横たわるお姉さんに修夜が声を掛けると、お姉さんはくるりとこっちを向いた。
初めて見るお姉さんの顔。
茶髪のサラサラな髪に
くりくりの大きい目。
ほんのりピンクの唇。
まるで雑誌モデルのよう。
お人形さんみたいに大きな目で、あたしをジーッと見つめてくる。
そして、一言呟いた。
「可愛い」
……か、可愛い?
誰が?あたしが?
それとも、熱で頭がやられちゃって幻覚でも見てる?
「マジで可愛い」
でも確かにあたしを真っ直ぐ見つめて言ってる。
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