続・狼彼氏×天然彼女
一体何が起こったのかも分からないまま、あたしは修夜に夕飯を作ってほしいと言われて、そのまま台所に向かった。
「…広い…」
普段は自分の寮部屋の台所を使ってるからなのか
それとも修夜んちの台所が、ものすごく広いからなのか
あたしには、とてもとても台所が広く思えた。
…しかも綺麗。
食器から全てが綺麗に収納されていて、今から本当に使っていいのか不安になってきた。
「いつも使ってねぇからな。お手伝いさんが来て食事持ってくんだけだから」
「…お手伝いさんいるの?」
「まあ、お手伝いさんっつってもご飯持ってきて、姉貴の看病するだけだけどな」
お手伝いさんいるのに
何であたしなんかに、看病してほしいなんて頼むんだろう。
「姉貴過去にさ、お手伝いさんと色々あったんだよね」
台所がシーンとなり
修夜は真剣な表情で話を続けた。
「んで、病気になったの、お手伝いさんのせいなんだ」
「…どういうこと?」
「姉貴が病気になる前から、お手伝いさんは俺んちにいて
俺はお手伝いと一緒に暮らすのが嫌だから寮制の高校に入った」
そのあとに“でもその所為で、姉貴は病気になったんだ”
.