続・狼彼氏×天然彼女
"なにが?"とでも言うように
コーラをゴクっと飲んで俺と目を合わせない洸太。
「修夜から何か言われてるだろ」
「は?言われてねぇよ」
「矛盾してんだよ。さっきから言ってることが」
修夜は実紅に手を出さねぇて言った。
友達の女を取るわけねぇって言った。
でも何で実紅を修夜んちに行かせたと言った。
何で必死に止めなかったと言った。
「どっちの味方してんだよ」
目を合わせようとしない洸太は
明らかに何か隠してるように見えた。
「味方?どういうことだよ」
「何でそんなに実紅を行かせた事に突っかかんだっつってんだよ」
少し荒っぽくなった俺の口調で俺が怒ってる事に気付いたのか
俺と目を合わせるようになった。
そして、呟いた。
「好きなんだってよ。入学式ん時から、ずっとずっと」
…気付いてたのに
気付いてないフリをしてた。
友達だから
喧嘩したくなかった。
信じてるから
気付きたくなかった。
今の幸せを離したくなかったから
真実を知りたくなかった。
修夜が………
…………実紅を好きなんて。
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