続・狼彼氏×天然彼女





でも2人の言うとおりだった。


このまま話し合わなかったら、たぶん何も無いまま終わっていたかもしれない。



だから、終わりたくないから、これからも向き合いたいから



あたしは、あの人ときちんと向き合うことにした。





───────……



「舜、引っ越すんだってな」



今、目の前にいるのは



「…もしかして、奪えるチャンスだったりする?」



………ハニカんだ、修夜。



舜に心配そうな目で見られながら教室を修夜と一緒に出てきた。



中庭に着いて、腰を下ろす修夜は眠いのか寝転んであくびをした。



「実紅はさ、舜に付いてくの?だって、県外行くんだろ?」


「…あたしは…」


「あたしは?」



もう決めた。

これ以上我が儘言っちゃ駄目だ。

舜のために、我慢しなきゃ。



舜の夢の邪魔をしちゃ駄目。



「…行かないよ。あたしは」



我慢しなきゃ。舜いなくても頑張れるようにしなきゃ。



もう泣いちゃ駄目だ。



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