続・狼彼氏×天然彼女
PART★END
29・遠距離恋愛
◇◆◇◆実紅◇◆◇◆
修夜の告白は、あたしの気持ちを確認するための嘘だったと分かり、あたしの悩みは少し小さくなった。
舜もやっぱり修夜に関しては不機嫌では無くなり、お互いにその話題には触れることはなかった。
そしてあの時、恵藤先生があたしたちをサボらせてくれたのは、ちゃんと話し合えっていう先生の優しさだと分かった。
その先生の判断のおかげで、修夜の本当の事も分かったし
あたしと舜も仲直り出来たんだから、先生にお礼したいくらいの感謝の気持ちでいっぱいだった。
………なのに……それなのに…
「は?仮は返してもらうからな」
その言葉を当たり前のように言ってみせちゃう先生を、あたしはその時ある意味感心した。
先生のくせに。
彼女いるくせに。
かっこつけたくせに。
結局最後は、いつもの先生に戻ってるなんて予想もしてなかった。
先生に仮を返すために、放課後図書室に来るようにと言われた。
…なんで…あたしが。
そう思いながらも仮は仮だし、重い足取りで放課後図書室に向かおうとした。
「おい」
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