続・狼彼氏×天然彼女



店員の女の人は並んであるリングを指差しながら『ここまでです』と微笑みかけてきた。



「じゃあ、ここから好きなの一つ選んで」



また舜はあたしの隣にしゃがみ込みリングを手に取ったりして品定めしていた。



ペアリングが並べられているところには、二つで一つのリングが数個並べられていて


“love”や“forever”などの愛の言葉が施されていた。



選んでと言われたのは良いものの数少ないリングの中から選ぶだけなのにも関わらず


良いものばかりで悩んでしまってなかなか決まらないでいた。



すると、舜が一つのリングをじっくり見てるのに気がついた。



「…いいの、あった?」



あたしがそう聞くと、


『見てみ』と言ってそのリングを渡された。



そのリングには“forever love”とペアリングに定番の言葉が施されていた。



でもリングのデザインは可愛くて


シルバーのリングに、女の子用の方にはピンクのハートが、男の子用の方にはブルーのハートが模様で入っている。



言葉は定番なのに、その模様も普通に可愛いのに、あたしもそのリングに見とれてしまった。



「これでいい?」



舜にそう聞かれ、あたしは今までで一番の笑顔で頷いた。



だって今までプレゼントっていうプレゼントを貰ったことなんか無かったから………



本当に嬉しかったの。



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