大切な人だから
あたしは、益に
会いたくて会いたくて
仕方がない気持ちになった
「ねえ、穂香
あたしが行ったら益は
嫌がるかな?」
「ううん、喜ぶんじゃないかな
あいつが誰よりも会いたいのは
明花なはずだからさ」
穂香は優しい声で言った
「あたし、益に会いに行く」
どんな益を見たとしても
受け止める覚悟をして
益に会いに行くと決めた
「うん、行っておいで」
穂香は、あたしを
見送ってくれた
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