大切な人だから
「益?上がったよ?」
益はベッドで爆睡してた
そんな益にあたしは
優しく声をかけて起こす
「あ?明花?おはよ」
益は気だるそうに起き上がる
「おはよ、益
ドライヤー貸して?」
軽く頷いてから
益はドライヤーを取りに
部屋を出ていった
3分くらいして
益はドライヤーを持って
部屋に戻ってきた
「ありがと♪益」
あたしは、軽く微笑んで
ドライヤーを受け取った
ガー、ガー
「明花、髪伸びたな」
髪を乾かしてるあたしに
益が話しかけてくる
「うん、伸びたんだよね」
素っ気なく返事をした
「切らないのっ?」
ちょっと返事に悩んだ
「…切ってほしい?」
益の顔を見ずに聞いてみた
「切らなくていいよ。
明花は何でも似合うから」
自分の顔が
赤くなるのが分かった