僕の中にキミがいた。(仮)
「まったくゆうちゃんは~」
「その呼び方やめてくれるかな母さん」
「いいじゃない別に!ほかにもそう呼んでる子いるじゃな…あれ?」
「どうしたの母さん?」
「やだ、私以外いるわけないのにね~、母さん病気とか!?」
「それはないから安心してな」
「だ、だよね~」
母さんはそう言って食器を片づけにいった。
さっきの母さん、なんて言おうと思ったんだろ…?
ま。気にすることでもないか。
「あ、そういえばゆうちゃん」
「だからその呼び方……なに?」
「やりたい仕事みつかった?」
「あー…うーん…まだ見つかんなくてさ」
「そっかそっか…もう三年生なんだからね?
頑張って決めるのよ!母さん応援してるからね!」
「うんー」
もう高校三年生にもなってやりたい事ない俺って…
はぁ、とため息をついた。
「ほら、このふりかけかけて元気になりなさいっ!」
母さんはそう言って、大盛の俺のご飯の上に、すき焼き味のふりかけをかけた。
だから食い飽きてんだっての…
朝からテンションが下がる俺だった。