甘くないコーヒー
明日見は両手に荷物をたくさん持っていた。

荷物をオレに見せるように掲げると

「色々と買い込んじゃった。」

明日見は、照れたように笑った。

車に乗り込むと明日見は、オレに見せようと、ダッシュボードの上に足を乗せた。

「ネイルしてきた。」


ペディキュアが、緑色になっていた。葉のような鮮やかな緑で、キレイな色だったが、明日見のイメージとは違う気がした。

「早く帰ろう。」

明日見は、つまらなそうに言うとシートベルトを着けた。

オレも、シートベルトを着けると、キーを回した。
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