夏の日の終わりに
 再び鳴り始めたサイレンの只中に僕はいる。これからの人生がどう動くのか想像すらつかない。



──平凡な人生は送りたくない。



 そう思っていたのは高校生の甘い幻想だったのだろうか?




 二学期が始まったばかりの夏の日の終わりに、僕の人生の歯車は大きく狂い始めた。
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