寂しい復讐




しばらく学校は休むことになった彼

自分が顧問のサッカー部を気にかけていた



22時00分
病人の彼をベッドに入らせた

寒いと言うので湯たんぽを入れてあげる


「こんなにはやく寝れねぇよー」


つまらなさそうな彼


「なんか話して??」


「わかった寝るまでね??」


私は彼の隣に横になる


なかなか広いベッドだ


新品のベッドシーツが心地よい







それから私たちは

たくさん話をした


とにかくたくさん...


誠志さんの好きなものからはじまり


お父さんのこと...
兄弟のこと...

お母さんのこと...


もうしばらく実家へ帰っていないこと...



昔お父さんがいないからいじめられた話...

サッカーの話...


大学時代の話...





きっと誰かに聞いてもらいたかったんだ―――


私は彼が眠りにつくまで
髪を撫で、相づちをうった



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