月華の鬼姫
「………。」
「………。」
どうすればいいんだ…私。
今だに部屋の前に佇んでいる私を
ジーッと睨んでいる黒髪。
気まずい…。
少し顔を伏せたかけた時…
「おい…。」
「……っなに?」
いきなり声をかけられ
少しビクつきながら返事をした。
「なんで寝巻きなんだ…?」
「あ……。」
忘れてた…。
私は今、寝巻き姿だ。
そりゃ、起きてすぐに
美形に連れて来られたからね。
それに、部屋を見た感じ
私の私物なんてなかったし…