月華の鬼姫
そこに居たのは…
「まだ部屋に入ってなかったの?
それにしても、土方さんを前に
怯まないなんて面白い子だね」
近藤さんを呼びに行った美形と…
「総司が言っていたのはこの子か
ふむ…、言っていたほど、
馬鹿ではなさそうだが…」
会ってそうそう、
本人の前で馬鹿と言ってきた
ちょっとゴツいおじさん。
多分、この人が近藤さん。
でもこの人は悪くない…
どうせ美形が私を馬鹿とでも
言ったんだろう。
「近藤さん、本人の前で
言っちゃダメですよ!!」
「おっと、これはすまない!!」
「いえ…」
口に人差し指を当て
無邪気に笑う美形…
なんかこの人の前だけ
態度がかなり違う気がする…