月華の鬼姫
「近藤さん!!
早く部屋に入ってくれ!!」
「そうだな!!
さぁ、君もそんな格好では
寒いだろう?早く入りなさい」
黒髪がそう言うと
近藤さんは部屋に入り
黒髪の隣に座った。
美形も入るかと思ったら、
入らずに私の横に立った。
「なに?」
「君が逃げない保証もないからね
見張りだよ。」
「逃げるなら、あんたが居ない間に
逃げてたと思うけど…?」
「フフッ、それもそうだね。
とりあえず、早く入りなよ
近藤さんも言ってたでしょ?」
美形は一瞬驚いた顔をした後
すぐにニッコリ笑い
早く入るように急かし、
私の背中を押した。
私は押されて部屋に入り
近藤さんと黒髪の前に…
美形は私の後ろに座った。