月華の鬼姫



「ゴホン、え〜
私は壬生浪士組局長の近藤勇だ」


「近藤さん…、
なんで自己紹介してんだッ!!」


「いかんのか?」


「自己紹介なんて
する必要ないですよ。
殺すかもしれないんですから。」


「いや…しかしだな…」



近藤さんが自己紹介したら
黒髪と美形が止めにかかった


近藤さんは申し訳なさそうに
私を見た後、目を伏せた。



「近藤さんでしたっけ?
あなたが自己紹介する前に
その人があなたの名前を
言ってたんで、私は元々
あなたの名前…姓は知ってました」



だから悪いのはその人ですよ?


…と、黒髪を指差して
ニッコリ笑った。


だって、近藤さん…
いい人そうだしね。





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