「…………なんも起きねーぞ」

「うるさい……」


あたしがガクッと肩を落とすと同時に、変な声が聞こえてきた。


「ガルルルゥ……」


声っていうか鳴き声?
バッと振り返ると同時に、あたしはびっくりして、尻もちをついて倒れた。


「ガゥガゥ〜!」


でもそれは、あたしに寄ってきて、あたしのお腹の上に乗ってきた。


「え!何、なになになに!?怖い怖い怖い!」


それでもあたしはそれから逃げるから、ショボーンと悲しそうに、ガゥ……と鳴いた。
可愛いと言えば可愛いけど…!


「おいおい、そんなに逃げるなよ。お前の子だろ」

「いや、だって怖いもん」

「可愛いじゃん」


可愛いけど、怖いもんは怖い!



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