君を傷つけたのが僕だとしても・・・
その夜、居酒屋では・・・


「えっ!? 悠次が実家に?」


伊織は驚いた顔で
大将の健治さんに聞いた。


「ああ。 なんかお母さんの
具合が悪いとかで、
しばらく帰るらしい。
伊織は聞いてないんか?」


「はい、何も・・・」


「珍しいな、あいつが
伊織に言わんと行くなんて・・・
なんかあったんか?」


「いえ、別に・・・」



悠次・・・


伊織は思い詰めた表情で、
窓の外を見た。



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