君を傷つけたのが僕だとしても・・・
その頃、伊織もまた菅谷と
会っていた。


海の端に車を止めて、
向こうに見えるネオン街を
二人見つめていた。


「ええところやろ?」


「はい。」


「此処、最近見つけてん。
伊織を連れて来たろうと
思ってさぁ~。」


「そうなんですか?
ありがとうございます。」


「伊織・・・」


菅谷はそっと伊織の手を握った。


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