君を傷つけたのが僕だとしても・・・
「菅谷さん、昨日・・・
伊織に会いましたか?」


「えっ!? ああ・・・
会ったけど、すぐに帰ったし・・・
でもなんで・・・雨の中で?」


菅谷さんは少し顔を
引き攣らせながら俺に聞いた。


「それはわかりません。
ただ酷く傷ついていた・・・」


俺がそう答えた瞬間、
菅谷さんは俺から目を逸らした。


「昨日、伊織と
何があったんですか?」



何かあったのは間違いない。
菅谷さんは明らかに動揺している。


伊織があんなにもボロボロになる
自暴自棄になる理由が知りたい。


俺は真っ直ぐに菅谷さんを見た。











< 236 / 293 >

この作品をシェア

pagetop