君を傷つけたのが僕だとしても・・・
「あっそ、じゃあ好きにすれば?
生きる気もない奴に
かまってるほど私も暇じゃい!!」


そう言って雅美さんは
鞄を持ち病室を出ようとした。


「あっ・・・」


伊織が雅美さんの視線を追う。


すると、雅美さんは
ドアの前で立ち止まった。



「伊織、あんたがどうしようが
私には関係ない!!
けど、悠次くんには、
悠次くんだけにはちゃんと
断ってから死になさい。」


「えっ・・・」


「悠次くんはいつもどんな時も、
あなたのそばにいた。
悠次くんが伊織を想う気持ちは本物やで。」





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