君を傷つけたのが僕だとしても・・・
病院を出て庭の方へと歩く。


すると懐かしいギターの音色と、
悠次、そして子供達の
歌う声がしてきた。


私は少し離れたところの
ベンチに座り、その歌声を聴いた。



「お兄ちゃん、この前の曲歌って?」


中学生くらいの女の子が
悠次にリクエストしている。


「この前に曲?」


「うん、お兄ちゃんが
大切な人のために
作ったっていうあの曲!!」


「ああ~でもあれは、
まだ完璧じゃなくて。
日に日に詞は変わってるねん。」


「そうなん?
それでもいいや、歌って!!」


「フッ、わかった。」


悠次はギターを構えた。


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