lacrimosa







『きっと、2人ともサーシャを心から愛してるよ…』



(…だから)



『サーシャの心は不満ばかり渦巻いている。でもね、サーシャがちゃんと心を開けば、相手もそれに答えてくれるはずだよ』



(…だから勝手なこと)



「――勝手なこと、言わないでよ」


そう言うとアンジェロは、少し傷ついたように、悲しそうに笑った。



(…いっつも微笑ってるけどアンジェロこそ本当の思いを相手にさらけ出したことがあるわけ?)



サーシャが内心そんなことを思いながら少し睨むように見つめていれば、

やはり伝わったのだろう。

アンジェロは今まで見たことがないほどに情けなく笑った。



(…アンジェロは悲しいときも、きっと笑うんだ)



―――――なんでだろう













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