lacrimosa







***



アンジェロが来ない。


3日、5日、7日、

日数が重なっていくだけでアンジェロは一向に訪れない。

あの日以来。



(…はぁ、)



クリスマスが近いということで、イベントだのなんだのと、幸いにもサーシャは仕事が忙しかった。

そのお陰で束の間はアンジェロの不在を忘れられたものの、やはりどこに居ても彼のことを考えてしまう。



(…謝りたい)



ごめんなさいが、言いたい。

あの時のアンジェロの悲しそうな笑顔が忘れられない。



(…まるで私を見捨てたみたいだった、)



意地だけを突っぱねて残ったのは、後悔だけだった。

アンジェロに会いたい。もう一度会いたい。

居なくなってしまってより一層、彼が自分にたいしてどれだけ寛大で優しかったのかを実感する。

我が儘で自分勝手な女の子を相手に、さぞや大変だっただろうと。



(…戻ってきてよ、アンジェロ)










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