縁隔操作(えんかくそうさ)
俺はユリアの手を取って、そのビルに入った。そこは一階から三階までいろんなブランドの洋服やら靴やらファンシーショップが入っているビルで、一階の奥にいろんな食べ物の店があるフードコーナーもある。そこへ行くまでの店の中に、俺は都合の良さそうな洋服店を見つけた。とりあえず行きつけの豚骨ラーメン専門店のカウンターに行き、店員のおねえさんに告げる。
「ざぶとんラーメン、玉三つの大盛りで一つ」
金を払っておねえさんから手の平にすっぽり収まる小型ラジオみたいな物を受け取る。上に書いてある番号を見て俺はおねえさんに訊いた。
「待ち時間、十分ちょいスか?」
「ええ、ごめんなさいね。今日はお客さんが多くて」
「いや、その方が都合いいすよ」
そして俺はユリアの手を取って、さっき見た洋服店へと引っ張って行った。ユリアが不思議そうな声で俺に言う。
「あの。ラーメン屋さんから離れてしまっていいんですか?あそこで並んで待つのでは?」
俺は手の中のさっきの装置を見せながら答えた。
「いや、大丈夫ッス。まあ、後で分かりますよ」
その洋服店で俺は頭をすっぽり覆うフード付きのダッフルコートを手に取り、ユリアに見せた。
「これなら顔を隠せると思うんスけど。値段も安いと思うし。どうスか?」
「あ!確かにこれなら……ええ、それを買いますわ」
「ざぶとんラーメン、玉三つの大盛りで一つ」
金を払っておねえさんから手の平にすっぽり収まる小型ラジオみたいな物を受け取る。上に書いてある番号を見て俺はおねえさんに訊いた。
「待ち時間、十分ちょいスか?」
「ええ、ごめんなさいね。今日はお客さんが多くて」
「いや、その方が都合いいすよ」
そして俺はユリアの手を取って、さっき見た洋服店へと引っ張って行った。ユリアが不思議そうな声で俺に言う。
「あの。ラーメン屋さんから離れてしまっていいんですか?あそこで並んで待つのでは?」
俺は手の中のさっきの装置を見せながら答えた。
「いや、大丈夫ッス。まあ、後で分かりますよ」
その洋服店で俺は頭をすっぽり覆うフード付きのダッフルコートを手に取り、ユリアに見せた。
「これなら顔を隠せると思うんスけど。値段も安いと思うし。どうスか?」
「あ!確かにこれなら……ええ、それを買いますわ」