白頭山の残光
秋葉原でつくばエクスプレスに乗る。その駅は地下にある。エスカレーターを降り切ってホームへ向かう途中、ソンジョンがまた素っ頓狂な事を言い出した。
「何だ、こんなに浅いのか?日本人は平和ボケしているという話は本当だな」
まあ、日本人の平和ボケは否定しないが、それとこの駅と何の関係があるのだろう?美里は一応訊いてみた。
「どういう関係があんのよ?」
「これじゃ核シェルターにはならないじゃないか。通常の爆撃にも耐えられないんじゃないか?」
「はあ?じゃあ、なに、北朝鮮の駅は全部核シェルターなわけ?」
「もちろん平壌市内の地下鉄の駅だけだが。最低でも地下100メートルの深さはある」
美里は驚いたがソナは平然としていた。どうやら、韓国人にはそういう事は常識らしい。
改札へ近づくと、また一騒動だった。ソンジョンが「旅行証明書」それに「弁当票」がないと言い出したのだ。美里はもちろん、ソナもこれは知らなかったようだ。まず美里が首をかしげて訊く。
「旅行証明書?あたしたち東京からつくば市へ行くだけなんだけど?」
「いや、君はつくば市へ戻るわけだから必要ないだろうが、俺とソナは日本人になりすますとしても、東京から出ていく事になるだろう?旅行証明書なしでどうやって列車の切符を買う?」
「いや、切符ならあそこの自動券売機でお金さえあれば買えるけど……」
「何だ、こんなに浅いのか?日本人は平和ボケしているという話は本当だな」
まあ、日本人の平和ボケは否定しないが、それとこの駅と何の関係があるのだろう?美里は一応訊いてみた。
「どういう関係があんのよ?」
「これじゃ核シェルターにはならないじゃないか。通常の爆撃にも耐えられないんじゃないか?」
「はあ?じゃあ、なに、北朝鮮の駅は全部核シェルターなわけ?」
「もちろん平壌市内の地下鉄の駅だけだが。最低でも地下100メートルの深さはある」
美里は驚いたがソナは平然としていた。どうやら、韓国人にはそういう事は常識らしい。
改札へ近づくと、また一騒動だった。ソンジョンが「旅行証明書」それに「弁当票」がないと言い出したのだ。美里はもちろん、ソナもこれは知らなかったようだ。まず美里が首をかしげて訊く。
「旅行証明書?あたしたち東京からつくば市へ行くだけなんだけど?」
「いや、君はつくば市へ戻るわけだから必要ないだろうが、俺とソナは日本人になりすますとしても、東京から出ていく事になるだろう?旅行証明書なしでどうやって列車の切符を買う?」
「いや、切符ならあそこの自動券売機でお金さえあれば買えるけど……」