お隣サンは元彼クン
柊二が玄関から出てきた。

ヤバイどうしよ。絶対すれ違うし、なんか話すべき?逆に何も言わない方が変よね…

距離が近づく…
3メートル
2メートル
1メートル
『おう』
柊二から言ってくれた
『あっこの前、うちのお母さんに会ったでしょ』
『あぁおばさん全然変わってねぇな弁当までもらったし、礼いっといて』
『うん、じゃ』
『おう』
部屋まで2メートル
1メートル
玄関着いた!!
『みなみぃ』
柊二の声で久々、南と言われ鍵を落とした。
柊二が、こっちに駆け寄ってくる。何?何?
『これ。落ちてたぞ。おチビさんのじゃない?』
柊二の手には拓の、おしゃぶりが…
『あっごめん!!ありがとっ』
『おう、じゃな』
『うん』
ガシャン扉を閉めた。玄関で、私は崩れ落ちた。
マジドキドキした。
ぜってぇ寿命縮まった。
なんで、あたしばっかり、こんなドキドキしてんの?絶対顔赤いし。
だって久々、南って呼ばれたんだもん。
それに…
それに…
すれ違った時、においがした。
あの香り。
柊二の香り。
あれは…


あたしと柊二の香り

中2のクリスマスお揃いの香水を買った。男でも女でもいける香りを二人で探した。
< 21 / 62 >

この作品をシェア

pagetop