妹神(をなりがみ)
そうだったのか!美紅がこの島へ来ようと言ったのも、そしてこのウタキへ逃げ込んだのも、敵から隠れるためじゃなかった。美紅の霊能力が最大限に増幅されるこの場所で正面から相手を迎え撃つためだったんだ!
美紅はさっきお婆ちゃんから渡された木の棒を両手で頭上に高く、天に向かって掲げ、こう叫んだ。
「キジムナーたちよ!アマミキヨ様の名においておまえたちに願う。あたしにおまえたちの霊力を貸して!」
美紅がそう叫ぶとお婆ちゃんから渡されたあの棒がオレンジ色の光を発し始めた。まるでスターウォーズのライトセイバーかガンダムのビームサーベルだ。その光る棒を両手で変幻自在に操りながら美紅は純のお母さんに突進した。
純のお母さんの手の中のナイフも青白い光を放った。あれも彼女の超能力なんだろう。もうそこからの二人の戦いは俺の、そして母ちゃんの想像をも絶していた。
二人は軽く数メートルは宙を舞い、光る棒とナイフを何度も交え、お互いに跳び下がって間合いを取り直し、そしてまた激突する。それが何度繰り返されただろう?その間俺は呆けたように突っ立ったまま、その光景を見つめている事しかできなかった。
霊能力者と超能力者。一人は愛する者の仇を討つため、もう一人は愛する家族の命を守るため。女同士の、この世の物ではない力をぶつけ合う壮絶な死闘。
美紅はさっきお婆ちゃんから渡された木の棒を両手で頭上に高く、天に向かって掲げ、こう叫んだ。
「キジムナーたちよ!アマミキヨ様の名においておまえたちに願う。あたしにおまえたちの霊力を貸して!」
美紅がそう叫ぶとお婆ちゃんから渡されたあの棒がオレンジ色の光を発し始めた。まるでスターウォーズのライトセイバーかガンダムのビームサーベルだ。その光る棒を両手で変幻自在に操りながら美紅は純のお母さんに突進した。
純のお母さんの手の中のナイフも青白い光を放った。あれも彼女の超能力なんだろう。もうそこからの二人の戦いは俺の、そして母ちゃんの想像をも絶していた。
二人は軽く数メートルは宙を舞い、光る棒とナイフを何度も交え、お互いに跳び下がって間合いを取り直し、そしてまた激突する。それが何度繰り返されただろう?その間俺は呆けたように突っ立ったまま、その光景を見つめている事しかできなかった。
霊能力者と超能力者。一人は愛する者の仇を討つため、もう一人は愛する家族の命を守るため。女同士の、この世の物ではない力をぶつけ合う壮絶な死闘。