妹神(をなりがみ)
ま、何にしろこんな可愛い女の子とお知り合いになれるのは文句なしに良いことだ。とはいえ、俺の家を探しているってどういう事だ?彼女のリュックにはこれまた時代錯誤的な大きさの名札がデカデカと縫い付けてある。それを見て俺は一瞬目を丸くした。
「アマサキ?……どこかで聞いたような姓だな」
その名札には「大西風美紅」と書いてある。絹子が目を丸くして言った。
「大西風って書いてアマサキって読むの?」
横の女の子がこっくりとうなずく。絹子が俺の顔をしげしげと眺めながら言った。
「そんな難しい漢字の読み方、なんであんたに分かるの?なんか悪い物でも食べた?」
「そう言えば、絹子、お前が家庭科で焼いたクッキー食った」
「やかましい!ああ、ごめんね。下の名前はどう読むの?」
絹子はその見知らぬ女の子に訊く。
「ミク……アマサキ・ミク」
「ふうん、ミクちゃんかあ。変わってるけど綺麗な名前だね。ああ、とにかく、こいつが、あなたが探している女の人の息子だよ」
「そうですか……ご親切にありがとうございました」
その正体不明の美少女は絹子に向かって深々と頭を下げた。絹子の方が恐縮してしまって「いえ、いいわよ、このぐらい」
そしてその謎の美少女はつかつかと俺のそばに歩み寄ったかと思ったら、いきなりアスファルトの地面の上にちょこんと正座して、両手を地面について、今度は俺に向かって深々と頭を下げた。校門のまん前で初めて会った女の子に土下座されたんだから、俺があわてたのなんの。
「お、おい、君……何を……」
「アマサキ?……どこかで聞いたような姓だな」
その名札には「大西風美紅」と書いてある。絹子が目を丸くして言った。
「大西風って書いてアマサキって読むの?」
横の女の子がこっくりとうなずく。絹子が俺の顔をしげしげと眺めながら言った。
「そんな難しい漢字の読み方、なんであんたに分かるの?なんか悪い物でも食べた?」
「そう言えば、絹子、お前が家庭科で焼いたクッキー食った」
「やかましい!ああ、ごめんね。下の名前はどう読むの?」
絹子はその見知らぬ女の子に訊く。
「ミク……アマサキ・ミク」
「ふうん、ミクちゃんかあ。変わってるけど綺麗な名前だね。ああ、とにかく、こいつが、あなたが探している女の人の息子だよ」
「そうですか……ご親切にありがとうございました」
その正体不明の美少女は絹子に向かって深々と頭を下げた。絹子の方が恐縮してしまって「いえ、いいわよ、このぐらい」
そしてその謎の美少女はつかつかと俺のそばに歩み寄ったかと思ったら、いきなりアスファルトの地面の上にちょこんと正座して、両手を地面について、今度は俺に向かって深々と頭を下げた。校門のまん前で初めて会った女の子に土下座されたんだから、俺があわてたのなんの。
「お、おい、君……何を……」