ありえない彼氏
そう言う翔太の視線の先には、人目を気にすることなく熱いキスを交わしている私の両親。

翔太はニコニコ笑って平然としている。



「……あのねぇ…」

「……由香?」



プルプルと拳を握り締める。

翔太はそんな私に気づいたのかクルッと私の方を向き、私が何をするかがわかると、そっと耳を手で覆った。

私はゆっくりと息を吸うと、盛大に吐き出した。



「ここは日本だー!!!!」



本日2度目の叫びだった。


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