ありえない彼氏
ずっと考えていた翔太への誕生日プレゼント。

でもなかなか決まらず、正直困っていた。

そして今日は、ちょうど翔太の誕生日の一週間前。


そろそろ決めないと文化祭の準備もあるため、当日までに用意できなくなってしまう。

「…どうしようかなぁ…。」

ショーウィンドーを眺めながらボソッと呟く。

すると佳織は笑いながら私を見た。

「天宮は由香があげたものだったら、なんでも喜ぶでしょ。」

「……うん……。」

あの翔太のことだ。

佳織の言うとおり、どんなものをあげてもきっと喜んでくれる。

(でも、あげるなら一番喜んでくれるものをあげたいし…)


曖昧な返事をする私に、佳織は「帰るよー」と声をかけ先に行ってしまう。

ショーウィンドーに映る私の表情は悩みに悩んでいた。


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