ありえない彼氏
佳織はひとしきり笑った後、まだ拗ねている翔太を見ながら楽しそうに微笑んだ。


「ねぇ、天宮ってさぁ……」

「…なんだよ。」


佳織の声に反応した翔太が振り向く。

私も佳織の方を向くと、ニヤニヤしながら私をちらっと見た。


……何を言うつもりだ……。


背中に冷や汗が流れる。


(…まさか……)


「天宮はさぁ……由香とキス以上のことしたい?」


(……爆弾発言キタァー!!!)


「…なっ……に、言って…!!」


再び赤くなった顔を抑えながら佳織を睨みつける。

でも佳織は気にすることなく、にっこりと笑顔を浮かべていた。



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