ありえない彼氏

ゆっくりと唇を離すと、顔がぼやけるほどの至近距離で翔太が微笑む。


優しく頬を撫でると、再び顔が近づいてきて、もう一度唇が触れた。

離れた唇は、そのまま頬に触れ、瞼に触れる。


そして一度顔を離したかと思えば、また近づいて、


首筋に甘く噛み付いた。


「……ぁっ…。」


小さく漏れた声に顔が熱くなる。

翔太が動くたびに、体が小さく反応する。


恥ずかしくて顔を逸らすと、次は耳たぶに甘く噛み付かれた。


「……っ…。」


口から漏れそうになる声を抑えようと、慌てて手を口にあてる。

でもすぐにその手は翔太に離されて。


「我慢しないで…。由香の声、聞かせて……？」


離された手はそのまま翔太の手で抑えられ、また唇を塞がれた。