ありえない彼氏
「あ、あのね……。」

「うん?」


翔太が微笑みながら聞き返す。


(これ言うの、なんかすごい恥ずかしいな……)

それでも私は意を決して、翔太を真っ直ぐ見つめた。



「私も、翔太と二人きりがよかったの!さっきも…邪魔されて、ちょっと残念だった…から……その……。」



段々と声が小さくなり、最後は聞き取れるくらいかの声の大きさ。

言ってる最中、恥ずかしくて顔も逸らしてしまった。


でも、少し顔を上げて見た翔太は、すごく嬉しそうで。


「由香だぁい好き!!」


そう叫ぶとギュウゥゥッと思いっきり抱きしめられた。




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