ありえない彼氏

ありえない彼氏の挨拶

私の一日はほとんど毎朝、彼氏の声で始まる。



「朝だよー。起きなきゃダメだよー。」


「……。」


「おいしい朝ごはんが待ってるよー。」


「……。」



まるで幼稚園児を起こす時みたいな起こし方。すると声の主は、私の頬をペシペシと軽く叩き始めた。



「7時だよー。全員集合ー。」



……それは“8時”の間違いだ。



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