ありえない彼氏
季節は春で、ちょうどいいくらいの暖かな日差しが気持ちいい。つまり、そう簡単に起きられるわけがない。


「……いいよもう。そっちがその気なら、こっちにだって策がある。」



…本当はさっきから起きてるんだけど、“起きたくない”という気持ちと“次にどうやって起こしてくるか”という気持ちがあるため、目を開かずにいる。


声の主はそう言うと私の顔の横に手をついた。


(……何する気?)




「起きないんだったら、キスしちゃうよ?」



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