ありえない彼氏
「…だから薬はいらないの…。」

「…でもさすがに何か食べないと…。」


こんな暑い日に何も食べずにいたら、きっと知恵熱なんかじゃすまないし…。

それに汗かいてるから水分もとらないと…。


どうしたものかと考えていると、すっと翔太が腕を伸ばしてきた。


そして翔太は私の頬を触れると、


「…じゃあ、由香食べる…。」

「……え?」


そのまま手を後頭部に回し、ぐいっと自分の方へと力を入れた。


バランスを崩し、翔太の方へ倒れこむと、思い切り唇を押しつけられる。


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