ありえない彼氏
「……由香、大好きっ。」


翔太はそう言うとすりすりと頬ずりをしてくる。

頭を撫でると、気持ちよさそうに頬を緩めて。


……猫みたい。


すると突然首筋をペロッと舐められた。

「ひゃあ!?」


おもわず声をあげると翔太が面白そうな目で私を見つめてくる。

「…由香さ。今、俺に押し倒されてること忘れてるでしょ。」

「………あ。」


私が声を漏らすとやっぱり、と言った表情をする翔太。

…マズイ。


そう思った瞬間、二マーっと笑いながら翔太が口を開いた。


「デートできなかった分、由香とちゅーするっ!」
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