俺の彼女はインベーダー
 やれやれ、やっぱ俺が面倒見るのか。確かに実家に連れていくわけにはいかないだろうし、こりゃ入学早々バイト探さないと。
 親をだます、いやもとい、説得するのは麻耶があの達者な口でなんとかするだろう。まだ自分の状況が飲み込めず、困った様な顔をしているラミエルを両側から導きながら、俺たち三人は明日から始まる新しい生活に、それぞれに胸を膨らませていた。
 そろそろ道の桜の枝に小さなピンク色のほころびが見え隠れしていた。
 しかし、その時俺たちはまだ知らなかった。ラミエルの星の人類が、地球征服をまだあきらめたわけではなかった事を……
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