俺の彼女はインベーダー
「そちらはまだ調整中だから、もう少し待っていて。ところで律子!」
その人は桂木二尉に視線を向けて少しきつい口調で言った。
「何をしてたの?人手もなければ時間もないのよ」
「あはは、ごめーん!ああ、あなたたち、あの人がこの機体の作戦主任の赤城美郷博士よ」
「とにかく早く演習場へ行って。試験運転が始められないわ」
その人に急かされて、俺たちは倉庫の入り口へ向かって歩いた。その途中、俺は二尉に聞いてみた。
「あの、桂木さん。さっきの人アカギ・ミサトって名前でしたっけ?」
「ええ、そうだけど。どうかした?」
「はあ、なんかお二人の名前並べてみたら、妙にどこかで馴染みのある名前のような気がするんですが」
「そう?二人ともよくある名前だからでしょ」
とにかく俺たちは演習場の隅へたどり着き、そこへさっきの不格好なロボットが牽引車に引かれて運ばれて来た。桂木二尉とラミエルに説明を受けながら俺はそのロボットの操縦席に乗り込んだ。胴体の部分の中が操縦席になっていた。
狭苦しい操縦席のシートに座り、言われた通りヘルメットをかぶると耳元から二尉の声が聞こえてきた。どうやら無線装置がヘルメットに組み込まれているらしい。指示された通りに前の方にあるスイッチやボタンを操作すると、ブルルルという低いエンジン音がして機体が小刻みに振動し始めた。
目の前の大型スクリーンが明るくなり、外の光景が映し出される。頭部のカメラの映像だということだが、まるで大きな窓を通して外を見ているような感じだ。二尉の指示で前進、後退、方向転換などを一通り練習しなんとか動かせるようになったところで、50メートルほど離れた場所に巨大な四角いコンクリートの塊がジャッキで高く持ち上げられてきた。ヘルメットの通信装置から二尉の声が響いた。
「さあ、最後の仕上げよ。あれを必殺技で吹っ飛ばしてちょうだい」
「必殺技?それはすごいですね。で、どこにあるんです?」
「まず、そのロボットの右手で左腕の手首をつかんで。そのまま引っ張る」
その人は桂木二尉に視線を向けて少しきつい口調で言った。
「何をしてたの?人手もなければ時間もないのよ」
「あはは、ごめーん!ああ、あなたたち、あの人がこの機体の作戦主任の赤城美郷博士よ」
「とにかく早く演習場へ行って。試験運転が始められないわ」
その人に急かされて、俺たちは倉庫の入り口へ向かって歩いた。その途中、俺は二尉に聞いてみた。
「あの、桂木さん。さっきの人アカギ・ミサトって名前でしたっけ?」
「ええ、そうだけど。どうかした?」
「はあ、なんかお二人の名前並べてみたら、妙にどこかで馴染みのある名前のような気がするんですが」
「そう?二人ともよくある名前だからでしょ」
とにかく俺たちは演習場の隅へたどり着き、そこへさっきの不格好なロボットが牽引車に引かれて運ばれて来た。桂木二尉とラミエルに説明を受けながら俺はそのロボットの操縦席に乗り込んだ。胴体の部分の中が操縦席になっていた。
狭苦しい操縦席のシートに座り、言われた通りヘルメットをかぶると耳元から二尉の声が聞こえてきた。どうやら無線装置がヘルメットに組み込まれているらしい。指示された通りに前の方にあるスイッチやボタンを操作すると、ブルルルという低いエンジン音がして機体が小刻みに振動し始めた。
目の前の大型スクリーンが明るくなり、外の光景が映し出される。頭部のカメラの映像だということだが、まるで大きな窓を通して外を見ているような感じだ。二尉の指示で前進、後退、方向転換などを一通り練習しなんとか動かせるようになったところで、50メートルほど離れた場所に巨大な四角いコンクリートの塊がジャッキで高く持ち上げられてきた。ヘルメットの通信装置から二尉の声が響いた。
「さあ、最後の仕上げよ。あれを必殺技で吹っ飛ばしてちょうだい」
「必殺技?それはすごいですね。で、どこにあるんです?」
「まず、そのロボットの右手で左腕の手首をつかんで。そのまま引っ張る」