俺の彼女はインベーダー
「だったら、すぐに、今すぐに俺の血を!何リットルでも必要なだけ!」
「早太君、よく聞いて!」
二尉はいきなり両手で俺の肩をわしづかみにした。俺は大げさでなく痛みで飛び上がりそうになった。それほど二尉に手には力がこもっていた。
「確かに検査キットではラミエルさんの血液型はB型と出たわ。でもね、早太君、彼女は地球人ではないのよ。地球人と同じ血液の構造をした生物なのかどうか、それはここでは分からない。この意味が分かる?」
「あっ!」
「血液細胞の構造が異なる者同士で輸血をしたら、死亡する可能性が高い。でも、このままではどのみちラミエルさんは助からない可能性も高い。だから……これは賭けなの。それもとても危険な賭け。それでも……」
「やって下さい!」
俺は二尉の肩をつかみ返して叫んだ。
「助かる可能性があるのなら、賭けでも何でもいいから、だから!だから!」
「分かったわ」
二尉は静かにそう言うと、輸血用のチューブで俺とラミエルの腕をつなぎ、輸血を開始した。数分後、うす暗くなった空に俺たちに向かって飛んでくる自衛隊のヘリが見えた。とりあえず俺の血を輸血されたラミエルは、担架に乗せられてヘリで運ばれて行った。
自衛隊の別のバンがその場に到着し、気を失ったままのサチエルとユミエルを運び去って行った。俺は大量に血液を失ったせいか、しばらく地面に座り込んだままぼんやりとその一連の出来事をながめているしかなかった。不意に後ろから俺の肩をポンとたたいた手があった。桂木二尉だった。
「さあ、本省へ戻りましょう。ラミエルさんがどうなるにしても、全てはそれからよ」
「早太君、よく聞いて!」
二尉はいきなり両手で俺の肩をわしづかみにした。俺は大げさでなく痛みで飛び上がりそうになった。それほど二尉に手には力がこもっていた。
「確かに検査キットではラミエルさんの血液型はB型と出たわ。でもね、早太君、彼女は地球人ではないのよ。地球人と同じ血液の構造をした生物なのかどうか、それはここでは分からない。この意味が分かる?」
「あっ!」
「血液細胞の構造が異なる者同士で輸血をしたら、死亡する可能性が高い。でも、このままではどのみちラミエルさんは助からない可能性も高い。だから……これは賭けなの。それもとても危険な賭け。それでも……」
「やって下さい!」
俺は二尉の肩をつかみ返して叫んだ。
「助かる可能性があるのなら、賭けでも何でもいいから、だから!だから!」
「分かったわ」
二尉は静かにそう言うと、輸血用のチューブで俺とラミエルの腕をつなぎ、輸血を開始した。数分後、うす暗くなった空に俺たちに向かって飛んでくる自衛隊のヘリが見えた。とりあえず俺の血を輸血されたラミエルは、担架に乗せられてヘリで運ばれて行った。
自衛隊の別のバンがその場に到着し、気を失ったままのサチエルとユミエルを運び去って行った。俺は大量に血液を失ったせいか、しばらく地面に座り込んだままぼんやりとその一連の出来事をながめているしかなかった。不意に後ろから俺の肩をポンとたたいた手があった。桂木二尉だった。
「さあ、本省へ戻りましょう。ラミエルさんがどうなるにしても、全てはそれからよ」