俺の彼女はインベーダー
「おねえさま!何をおっしゃるんですか?」
ユミエルは周りの俺たちがびっくりするような大声を上げて、サチエルの両手を押し返すように立ち上がった。その両目にはあふれんばかりの涙が浮かんでいた。
「おねえさまのいない世界に、わたし一人残っても何の意味もありません。たとえこの宇宙から消滅するとしても、その時はおねえさまとご一緒に……」
「ユ、ユミエル!」
サチエルとユミエルはそのまま、人目もはばからず正面からひしと抱き合った。俺は思わずあさっての方向に顔をそむけた。麻耶が足の先で俺の脚をちょんちょんとつつきながら笑って言った。
「なによ。中学生の子供じゃあるまいし。百合系ぐらい知ってるでしょ。なに、真っ赤な顔になってんのよ?」
「うるせえな。そりゃ、そういう世界がある事は知ってるけど、目の前で本物のシーンを、いくら宇宙人とは言え、生身の女の子に見せつけられたら、そりゃ」
「あら?」
ユミエルから体を離したサチエルが心の底から不思議そうな表情をして、俺に数歩近寄って尋ねた。
「この地球という惑星では、人を愛するのに性別を気になさるのですか?」
ずいっという効果音がしそうな勢いで、俺とサチエルの間にラミエルが体を割り込ませて来た。ラミエルもゆでダコのような真っ赤な顔でサチエルに向かって怒鳴った。
「わたしたちの星でも、します!普通はします!気にします!」
ラミエルの剣幕にサチエルはたじろいで、思わず一歩後ろに下がった。
「まあ、ラミエルさん、どうなさったんですか?」
「あなたは、どこかの高校の、女子部とやらの、2歳年上の同級生ですか?」
「ラミエルさん、まだお怪我が治ったばかりですのに、そんなに興奮なさったらお体に……」
サチエルにみなまで言わせず、ラミエルはさらに声を張り上げた。
「捨てた故郷とは言え、地球人に誤解されるような事を堂々と言わないで下さいっ!」
ユミエルは周りの俺たちがびっくりするような大声を上げて、サチエルの両手を押し返すように立ち上がった。その両目にはあふれんばかりの涙が浮かんでいた。
「おねえさまのいない世界に、わたし一人残っても何の意味もありません。たとえこの宇宙から消滅するとしても、その時はおねえさまとご一緒に……」
「ユ、ユミエル!」
サチエルとユミエルはそのまま、人目もはばからず正面からひしと抱き合った。俺は思わずあさっての方向に顔をそむけた。麻耶が足の先で俺の脚をちょんちょんとつつきながら笑って言った。
「なによ。中学生の子供じゃあるまいし。百合系ぐらい知ってるでしょ。なに、真っ赤な顔になってんのよ?」
「うるせえな。そりゃ、そういう世界がある事は知ってるけど、目の前で本物のシーンを、いくら宇宙人とは言え、生身の女の子に見せつけられたら、そりゃ」
「あら?」
ユミエルから体を離したサチエルが心の底から不思議そうな表情をして、俺に数歩近寄って尋ねた。
「この地球という惑星では、人を愛するのに性別を気になさるのですか?」
ずいっという効果音がしそうな勢いで、俺とサチエルの間にラミエルが体を割り込ませて来た。ラミエルもゆでダコのような真っ赤な顔でサチエルに向かって怒鳴った。
「わたしたちの星でも、します!普通はします!気にします!」
ラミエルの剣幕にサチエルはたじろいで、思わず一歩後ろに下がった。
「まあ、ラミエルさん、どうなさったんですか?」
「あなたは、どこかの高校の、女子部とやらの、2歳年上の同級生ですか?」
「ラミエルさん、まだお怪我が治ったばかりですのに、そんなに興奮なさったらお体に……」
サチエルにみなまで言わせず、ラミエルはさらに声を張り上げた。
「捨てた故郷とは言え、地球人に誤解されるような事を堂々と言わないで下さいっ!」