俺の彼女はインベーダー
 麻耶が半分パニック状態で次の指令を叫ぶ。
「艦首波動砲、用意!」
 ラミエルがすかさず「了解!」と叫ぶ。俺も「おお!」と大声で応える。そして俺とラミエルは、ある事に気がつき、お互いの目をじっと見つめ合った。
 へ?大和にそんな武器付いてたっけ?俺は持ってきていたリュックから古本屋で買った本を取り出し、おそるおそる麻耶に声をかけた。
「あ、あのさ……そんな兵器この本には載ってなかったけど?」
 麻耶はひったくるように俺の手から三冊の本を取り、表紙をじっと見つめ、パラパラッと中を眺めて、そして本を一冊ずつ俺に向かって投げつけてきやがった。そしてこう怒鳴った。
「この馬鹿兄貴!」
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