俺の彼女はインベーダー
さて今回の軍資金を何にどう使うのか、これは麻耶の担当だ。手をつけずに置き、翌日ラミエルの例の赤い球体に新しい兵器が届いた。なんかパソコン付属のスキャナーみたいな形だったが、ラミエルが説明書を読むとどんな物質でもそっくり同じコピーを作れる機械なのだそうだ。
それだけ聞くとすごそうだが、コピーできる物の質量、つまり重さは10グラムまで。それに作り出すコピーの数に制限はないが、元の物質を指定出来るのは一度きり。
相変わらずテクノロジーとしてはすごいが、使い方はせこいとしか言いようのない物が送られて来たな。
俺は一応携帯で妹に指示を仰いだ。金額を聞いた麻耶は、数秒押し黙って、おもむろにこう言った。
「ふーん、じゃあ明日百ドル紙幣を一枚用意して」
「分かった。で誰が用意するんだ?」
「兄さんに決まってるでしょ!他に誰がいるのよ!」
俺は携帯の受信口を思いっきり耳から遠ざけながら続けた。
「ちょっと待て。俺はパスポート持ってないぞ。それに飛行機代がない」
「誰が外国までわざわざ行けって言ってるのよ!ドルは大きな銀行の支店で手に入るわよ。その辺だったら大手都銀の支店いくらでもあるでしょ」
「でも手に入れるってどうやって?」
「ちょっと待って……ええと今日のレートが一ドル八十五円ぐらい……そうね手数料とか考えても一万円札持って行けばいいわ。とにかく銀行の人に百ドル紙幣が一枚欲しいって言えばいいの。あとは銀行の人が教えてくれるわ」
「ううむ、よく分からんが、とりあえず分かった」
「分かったの?分からないの?どっちなのよ、もう!」
それだけ聞くとすごそうだが、コピーできる物の質量、つまり重さは10グラムまで。それに作り出すコピーの数に制限はないが、元の物質を指定出来るのは一度きり。
相変わらずテクノロジーとしてはすごいが、使い方はせこいとしか言いようのない物が送られて来たな。
俺は一応携帯で妹に指示を仰いだ。金額を聞いた麻耶は、数秒押し黙って、おもむろにこう言った。
「ふーん、じゃあ明日百ドル紙幣を一枚用意して」
「分かった。で誰が用意するんだ?」
「兄さんに決まってるでしょ!他に誰がいるのよ!」
俺は携帯の受信口を思いっきり耳から遠ざけながら続けた。
「ちょっと待て。俺はパスポート持ってないぞ。それに飛行機代がない」
「誰が外国までわざわざ行けって言ってるのよ!ドルは大きな銀行の支店で手に入るわよ。その辺だったら大手都銀の支店いくらでもあるでしょ」
「でも手に入れるってどうやって?」
「ちょっと待って……ええと今日のレートが一ドル八十五円ぐらい……そうね手数料とか考えても一万円札持って行けばいいわ。とにかく銀行の人に百ドル紙幣が一枚欲しいって言えばいいの。あとは銀行の人が教えてくれるわ」
「ううむ、よく分からんが、とりあえず分かった」
「分かったの?分からないの?どっちなのよ、もう!」