私と彼とあいつのヒミツ。[上〕

「キャッ!」


殴られ
そのまま飛ばされる

後ろがたまたまソファーで
背中に思い切りぶつかった




「俺のこと…頼りないとか…みみっちぃとか…そんなことぐらいで…」


「お、父さ…」


口の中が切れ
血の味が広がる



「お前は…違うよな?」


お父さんに体を覆われ
逃げ場をなくす


私は思い切り首を縦に振った


何度も…


何度もー…




「ハハッ…そうだよな…お前は…俺の子だ…俺のだ…いいな?」


お父さんの手が
私の頭に乗せ
体重をかけた


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