鎖乱ーサランー
しばらくしたら
頭痛も吐き気もなくなった。
「‥あのー、」
私は彼に話しかけた。
『‥‥ん?』
彼は私の方に顔を向けた。
「―――っ」
すごい、と思った。
さっきまではちゃんと彼の顔を
見ていなかったから驚いた。
世の中にこんな
カッコイイ人がいるなんて
思っていなかった。
「――あー、えっと、名前は?」
『‥星野。』
「‥ほし、のさん」
彼は下の名前は言わなかった。
その後私は星野さんに名前を
聞かれて、木下空(ソラ)。
と名字から名前まで
しっかりと言った。