鎖乱ーサランー




私は黙ってお花を供えて
お参りした。



 雲?元気にしてる?
 そっちの世界ではちゃんと
 しっかり生きるんだよ?
 私、もう少し頑張ってみるからさ。



私はゆっくりと目を開いた。



『俺もお参りしていい?』

星野さんはそう言ってしゃがんだ。



「‥はい」



それから星野さんはゆっくりと
目を瞑った。



星野さんは本当に雲に似ている。


顔は似ていないんだけど
雰囲気や私への接し方が。



『よし、飯食いに行こう!』


そう言って立ち上がった星野さん。



「へ‥?」

『もう昼じゃん、俺腹減った』


星野さんは私の腕を掴んで
立ち上がらせた。



『仕方ないから奢ってやる』

ネクタイを緩め、上のボタンを
2つ外した星野さん。


そしてスタスタと歩いていった。



な、何かキャラ変わった‥?



『早くしろ、置いてくぞー』


私は仕方なく星野さんの後を追った。
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