たとえばの明日に花束を
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私は洗いざらい麗子に全てを話した。
絵を見つけたこと、夕焼けに包まれて泣いたこと、行くことを決意したこと、手紙を破られたこと。
麗子は黙って……でも抱きしめながら私の話を聞いた。
「志紀は……それは本心じゃないハズよ」
「え…」
「言いきれるわ、絶対そうよ」
麗子は手のひらをぎゅっと痛いくらいに握った。
「麗子。何か知ってるでしょ」
麗子は隠し事があると、必ず手のひらを握る。
私はそれに気づいていた。
「……知らないわ」
けれど麗子は、いつもなら「バレちゃったわね」と話してくれるのに。
今回はシラを切った。
私は絶望に打ちのめされた気がした。
大好きな人に拒絶された
親友が嘘をついた
「……嘘つきっ!!!どうして話してくれないの!?」
「っ…」
「もういい!
皆大嫌い!」
私は車から飛び降りた。