たとえばの明日に花束を
「そして僕は彼女も、唯一無二の親友も失いました。僕はそれを忘れたくて……思いついた女装をし始めたんです。」
というより、彼女が"女装して"と言ってたからなんですけど。
リントくんはそう笑った。
似ている。私はその話を聞いて呆然とした。
「今なら間に合うんじゃないですか?」
「……間に合うの、かな…」
「それはあなた次第で、相手次第です。僕は想いをぶつけられなかったから……」
ガタッ
「ありがとうリントくん。
私、行くね!!!」
「……はい!」
「あ、メルアド教えて?」
私達はアドレスを交換し、公園を後にした。
―早く行かなきゃ…。
誰よりも大切だから。
「志紀……!!!」